猫は不思議な行動をしたり他の動物とは違う行動をする動物です。
そんな「猫」にはさまざまな不思議なトリビアがあります。
こちらでは、なかなか知られていない猫のトリビアや面白い猫のトリビア10選を紹介いたします。
1.猫は一日の3分の2も寝ている
成猫は一日に14~16時間も寝ています。これは狩猟動物だった頃の狩りや縄張り争いなどに備えてしっかりエネルギーを蓄えておくためであると言われています。子猫の場合は成長のため一日20時間近くも寝ていることもあります。
睡眠の質はレム睡眠(浅い睡眠)が80%でノンレム睡眠が(深い睡眠)20%と人間に比べるとぐっすりと眠れていません。
寝ているときに手足を動かしたり寝言などを喋るときはレム睡眠時(浅い睡眠)なので人間と同じように夢を見ていると言われています。
また諸説ありますが「猫」の語源は「寝る子」から来ているという説が存在します。
2.「人間アレルギー」の猫がいる
人間にアレルギー体質の人がいるように猫の中にもアレルギーを持つ猫はいます。
猫のノミアレルギーなどはよく聞きますが人間のフケなどが原因でくしゃみをしたり皮膚が痒くなる「人間アレルギー」の猫もいます。ペットの原因不明のアレルギーはもしかしたら人間アレルギーかもしれないですね。
3.猫の心拍数は人間の心拍数の倍以上
人間の心拍数は一分間に60~90回ですが猫の心拍数は一分間で140~220回もすると言われています。
人間より心拍が早いからといって病気ではありません。動物は一般的に身体が大きくなるほど心拍数が低くなります。個々の寿命からすると一生のうちにする心拍数はほとんど同じ数になるそうです。
それを踏まえた上で猫の心拍数に異常があると感じた場合は動物病院に連れて行ってあげてください。
4.猫は蛇の真似をしている
多くの動物は大きな声を出したり吠えたり身体を大きく見せて威嚇をします、しかし猫はシャーと息を吹き威嚇をします。これは蛇の真似をしてます。
他の動物のまねをすることは動物にはよく見られることです。
猫の祖先といわれているリビアヤマネコはアフリカ大陸の北部の砂漠で生活していたと考えられており、そこに生息していた蛇は動きが早く毒を持っており猫だけでなく他の動物にも最も恐れられていました。そこで猫は天敵や危険な動物に遭遇した時に最も恐れられていた蛇の真似をすることで危険から身を守っていたと考えられています。
こうして猫の威嚇は珍しいシャーという威嚇になりました。
あなたの飼っている猫がシャーシャー鳴いているときは本気で威嚇をしているので気をつけてください。
5.喉の「ゴロゴロ」は治療
実は猫が喉をゴロゴロと鳴らすのはいくつかの理由があります。
撫でてもらっている時やリラックスしている時の気持ちよさそうなゴロゴロは子猫の頃に母猫の乳を飲んでいる時のリラックスしているということを伝えるコミュニケーションだったのです。その影響で成長してからもリラックスしている時や安心している時、機嫌がいい時などに喉をゴロゴロと鳴らしています。
更に期待している時にも喉をゴロゴロとならします。
ごはんを貰える時、遊んでもらえる時などに期待感が高まり興奮し喉をゴロゴロならしています。
また、身体の具合が悪い時にもゴロゴロと喉を鳴らします。
苦しい時にゴロゴロ喉を鳴らし自分を安心させます。
そして骨折などの怪我を治す効果があるという研究結果がでています。
27~42Hzの周波数でゴロゴロ鳴らすことにより骨の組織の形成を促進し、骨を強化する効果があります。
6.猫は猫舌ではない
私達人間は熱い食べ物が苦手な人のことを「猫舌」といいますが、実はほとんどの動物は熱いものが食べられません。これは食べ物を加熱して食べる技術がないからだといわれています。
なぜ「猫舌」という言葉に「猫」が選ばれたのかというと猫が昔から人間の身近にいて人間と同じ食べ物を与えられていたからです。猫に加熱した食べ物を与えた時に食べ物が冷めるまで待って冷めたところを食べていたことから猫は熱いものが食べられないと認識され「猫舌」という言葉ができたといわれています。また、昔は「犬舌」とも呼ばれていたそうです。
しかし、本当は猫が熱さを感じているのは舌ではなく「鼻」なのです。
食べ物を食べる時に鼻を出入りする空気の温度で熱さをはかっています。
ちなみに猫は熱いものだけでなく冷たいものも苦手です。
7.1日の約3分の1を毛づくろいに費やす
猫は1日の30~50%は毛づくろい(グルーミング)をしています。
猫が毛づくろいをする目的は体についた汚れや古い体毛を取り除き、毛を清潔な状態に保つという目的があります。
狩猟動物だった猫は体の臭いや体についた汚れの臭いで獲物や外敵に自分の存在を気づかれないよう毛を清潔にしておく必要があったのです。
さらに、毛づくろいには体温調節としても機能しているといわれています。
砂漠出身であるねこの祖先は寒暖差の激しい気候に対応するため毛づくろいで体温調節をしてきました。
暑いときは体を舐め体を濡らして唾液の水分を蒸発させ気化熱によって体温を下げていたといわれています。
また毛づくろいは心を落ち着かせることもできます。
自分の体を舐めることでマッサージになり気持ちがいいと感じます。
子猫だったころは自分で毛づくろいができなかったため母猫に毛づくろいをしてもらっていたという記憶も影響してリラックスしています。
8.猫は甘味を感じない
実は猫はほとんど甘味を感じていません。
人間は「酸味」「苦味」「塩味」「甘味」「旨味」の5つの味覚を感じていますが猫が感じる味覚は「酸味」「苦味」「塩味」の3種類だけといわれています。
これは猫の食生活が関係しています。
猫の主食である肉に甘味が含まれていないため、甘味を感じる機能がなくなりました。
「酸味」を感じる理由は肉が腐っていないか、食べても食中毒にならないかを判断するために発達したといわれています。
「苦味」は肉や食べ物が腐敗すると苦味をだすため苦味を敏感に感じるようになっています。猫には12種類もの苦味を感じとる能力があります。
「塩味」はわずかにしか感じられずとても鈍感です。
9.他の動物と比べて吐きやすい
猫は咽頭反応(喉の奥で「おえっ」となる反応)が弱いため餌が固かったり水分が足りなかったりした場合でも食べたものを飲み込むことができてしまいます。
そのため喉で咽頭反応が起きず飲み込んだあとの胃が受け付けず吐き出してしまうことがあります。
また毛づくろいを舐めて行うため自分の毛や汚れを飲み込んでそれを排出しようと吐き出したりなど、猫はよく吐く動物です。
10.人間が認識できる6分の1の光の強さでも認識できる
猫は暗闇でもしっかり周りを見ることができます。
猫の目にはタペタム(輝板)という層が備わっており、この層が入ってきた光を反射しわずかな光でも増幅ししっかり周りを見ることができます。ちなみに暗闇で猫の目がキラリと光るのはタペタムが反射して光っているということです。
また人間よりも瞳孔を大きく開くことができ、よりたくさんの光を取り入れることで反射させる光を多くできます。
しかし、明るすぎると失明してしまう可能性があります。
暗い場所でフラッシュ撮影をしたりライトで目を照らしたりすると失明や強いストレスの原因になるので気をつけましょう。